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一戸建てを売却するにあたって、どのような流れで進めればよいのか迷っている方もいるのではないでしょうか。想定しているスケジュールどおりに一戸建ての売却を進めるためにも、売却の流れを把握することは有意義です。
この記事では、一戸建てを売却する際に売主様が行うべき準備の内容や、具体的な売却活動の進め方などを解説します。一戸建ての売却を検討している方に役立つ内容となっているので、ぜひ参考にしてみてください。
現在保有している一戸建ての売却を検討している方は、どのような流れで売却を進めるべきか把握しましょう。一戸建ての売却を進める際のおおまかな流れは、以下のとおりです。
売却スケジュールや売却希望価格を考えた上で、不動産会社に一戸建ての査定を依頼します。媒介契約を締結したあとは、不動産会社が買主様を見つけるための売却活動を行います。
買主様が価格交渉を経て売買契約を締結し、契約内容どおりに引き渡しを行うのが一般的な流れです。
「売却の流れ」については以下記事でも詳しく解説しています。
一戸建ての売却を進めるにあたって、不動産会社に売却活動を依頼するのが一般的ですが、依頼前に、売主様として確認しておくべきことがあります。
以下で、具体的に確認すべき事項を解説します。
住宅ローンを返済中の方は、残債を確認しましょう。住宅ローン返済中の土地や建物には抵当権が登記されており、抵当権が登記されている不動産は一般的に売却できません。
抵当権を抹消するには、住宅ローンを完済する必要があります。つまり、一戸建てを売却した資金で住宅ローンの残債を完済できるかを確認するために、現在の残債を確認することは欠かせません。
住宅ローンの残債は、金融機関から送付される残高証明書や金融機関のサイトなどでチェックできます。三菱地所の住まいリレーでは、税理士への税務相談をご紹介しております。住宅ローンの残債や、抵当権についてご不明な点があれば、営業担当者にご相談下さい。
以下の記事で抵当権について紹介しておりますのでご参照下さい。
抵当権とは?概要から設定のタイミング、抹消手続きまでをわかりやすく解説
転勤や転職などで引っ越すタイミングが決まっている場合は、売却を完了させるリミットがあるはずです。リミットまでに売却を完了させるために、どのようなスケジュールを組むべきかシミュレーションしましょう。
あわせて、売却希望価格も考えておくことをおすすめします。できるだけ高く売りたいと考えるのが売主様の一般的な心理ですが、不動産市況によっては、買主様から価格の交渉を求められるケースがあります。
そのため、売却するにあたっての最低ラインを決めておき、売出価格と値下げの可能性を織り込んでスケジュールを立てましょう。
三菱地所の住まいリレーでは、お客様の売却スケジュールに合わせ、売出価格や販売計画をご提案させていただきます。
不動産の売却は名義人でなければ行えないため、権利関係の確認が必須です。売り出す前に、自分が物件の名義人になっているか把握するために登記事項証明書(登記簿謄本)を確認しましょう。
特に、一戸建ての場合は土地と建物の名義人が別になっていることがあります。例えば、親から相続した土地に一戸建てを建て、「土地の名義人は親」「建物の名義人は自分」という状態になっているケースです。
もし共有者がいる場合は、売却するにあたって共有者全員の同意が必要となります。共有者のうち、一人でも同意しない人がいる場合は売却できないため、早い段階で意思疎通を図っておきましょう。
隣地との境界が確定していない場合、注意が必要です。境界が曖昧な土地は正確に査定を出せないため、適正な査定価格を判定できません。また、あとになって境界を巡るトラブルに巻き込まれる恐れがあるため、境界標の有無を確認しておきましょう。
実態としてはブロック塀を境界として扱っていても、公的な書類では明確な境界が不明となっているケースはよくあります。そのため、「確定測量図」や「境界確認書」で境界を確認しましょう。
境界がわからない場合は、隣人の協力を得た上で土地家屋調査士に測量を依頼する方法があります。境界が明確になっているほうが買主様も安心できるため、結果的にスムーズな売却につながります。
不動産を売却する際には、以下のようにさまざまな税金や費用が発生します。売却費用を準備できないと売却手続きが滞るため、事前にどの程度の費用がかかるかを確認しましょう。
項目 | 発生する費用 |
---|---|
仲介手数料 | 200万円以下:売買価格×5%+消費税 200万円超~400万円以下:(売買価格×4%+2万円)+消費税 400万円超:(売買価格×3%+6万円)+消費税 |
印紙税 | 1万円~6万円程度(電子契約の場合は不要) |
抵当権抹消費用・司法書士への手数料 | 5万円~10万円程度 |
登録免許税 | 登録免許税 不動産の価額(課税標準価額)×税率1.5% |
各種証明書類の取得費用 | 1,000円程度 |
譲渡所得税 | 所有期間が5年超(長期譲渡所得):譲渡所得に対して20.315% 所有期間が5年以内(短期譲渡所得):譲渡所得に対して39.63% |
ローンの一括返済にかかる費用(銀行などへの繰上返済手数料) | 1万~5万円程度 |
測量費用 | 境界標の有無や敷地面積などによって異なる |
その他 | 引っ越し費用や建物解体費用、残置物撤去費用など |
引っ越したあとの生活費を準備する必要もあるため、必要な費用がいくらになるか把握しておくと安心です。
一戸建ての売却にあたって、準備すべき書類は多くあります。以下の書類が手元にあるかを確認しておきましょう。
現在の一戸建てを購入したときに渡された書類は、一式準備する必要があります。スムーズに一戸建ての売却を進める上で欠かせないため、きちんと保管されているかを確認してみてください。
なお、書類が見つからない場合は不動産会社に相談する際に、その旨を伝えましょう。
不動産売却に必要な書類に関しては、以下の記事でも解説していますので、あわせて参考にしてみてください。
不動産売買の流れとは?必要書類や費用、仲介業者の選び方など基礎知識を解説
いくらで売り出すかをイメージするために、競合物件の販売価格を見て情報収集しましょう。販売価格の相場は周辺の物件情報を見ればおおむね把握できますが、以下の方法でも調べられます。
過去の取引事例や現在の販売価格は、売り出す価格を決める上で有用なベンチマークとなります。
三菱地所の住まいリレーでは、豊富な取引実績やさまざまな市況分析データに基づき客観的に査定価格を算出した上で、お客様一人ひとりのご要望やご事情を踏まえ、適切な売出価格と販売計画をご提案します。
一戸建ての売却をスムーズに進め、できるだけ高く売却するには信頼できる不動産会社に売却を依頼することが欠かせません。可能なら、一戸建ての売却に強い不動産会社に依頼しましょう。
実際に売り出す前から、一戸建ての販売実績が豊富な不動産会社を探し、どの会社に依頼するか目星をつけておくことをおすすめします。事前に目星をつけておくと、スムーズに査定依頼を行えます。
査定依頼を通じて不動産会社とコミュニケーションを取り、担当者が信頼できそうか判断しましょう。
売却活動を進める際には、買主様に対して物件の魅力やアピールポイントを伝える必要があります。「駅から近い」「最新設備が整っている」「閑静な住環境で暮らしやすい」など、物件が持つ魅力を整理しておきましょう。
住居は生活の拠点となる場所なので、買主様が魅力を感じなければ売却活動は進みません。客観的な事実を踏まえつつ、実際に住んだ経験を通じて物件が持つ魅力を伝えましょう。
保有している一戸建てを売却する際には、不動産会社に査定を依頼して相場を把握する必要があります。
以下で、一戸建ての査定依頼を行う際のポイントを解説します。
一戸建てを売り出す準備が整ったら、不動産会社へ売却金額の査定を依頼します。査定とは、不動産会社が過去の取引事例や現在の不動産市況などを鑑みて「これくらいで売れるだろう」と試算することです。
一戸建ての売却実績が豊富な会社に依頼すれば、精度の高い査定結果が期待できるでしょう。査定を依頼する会社は適当に選ぶのではなく、実績が豊富で信頼できる会社を選定しましょう。
一戸建ての査定で評価されるポイントは以下のとおりです。
建物 | 築年数 屋根や外壁などの外装 間取りや壁紙などの内装M 設備の充実具合 |
---|---|
土地 | 交通の便の良し悪し 土地の面積や形状 日照の具合 隣接している道路 |
査定方法にはいくつかの種類があり、以下で代表的な査定方法を紹介します。
簡易査定とは、不動産会社の取引実績、周辺取引事例、さらに現在の市場動向や、今後の新築マンション供給予定なども考慮し、机上で価格を算出する査定方法です。
「とりあえずどの程度の価格で売却できるのかを知りたい」「将来の買替のために資金計画の参考にしたい」といった方にも、お気軽にご利用いただける査定方法となっております。
現地査定(訪問査定)は、簡易査定の内容に加えて、担当者が不動産のプロの目で物件を実際に確認し、客観的な視点で価格を算定する査定方法です。
対象物件の基本情報だけでなく、周辺地域の情報も収集します。具体的には、交通アクセスや商業施設の有無、地域の安全性を考慮して一戸建ての価値を測定するのが一般的です。
さらに、売主様へのヒアリングを通じて詳細な情報を得た上で結果を算出します。精度の高い査定結果を知りたい場合は、訪問査定を依頼しましょう。
不動産会社から査定結果を得たら、どのように査定したのか根拠を聞きましょう。基本的に現在売り出されている類似物件や過去の取引事例、現在の不動産市況を踏まえて算出していますが、詳細な計算方法は会社によって異なります。
きちんと根拠を含めて説明してもらい、疑問点があれば納得できるまで質問しましょう。実際の売却活動は不動産会社が行う以上、信頼できる会社かどうかを見極めるためにも査定額のすり合わせは欠かせません。
特に、現地査定を受けた場合は詳細な情報を踏まえた上で査定額を計算しているはずです。現地調査を通じてどのような印象を持ったのか、買主様がマイナスに感じそうな箇所はあったかを確認するとよいでしょう。
一戸建てを売却するための活動は、不動産会社が行います。希望どおりに売却できるかどうかは、不動産会社次第といっても過言ではありません。
以下で、不動産会社の選び方のポイントや媒介契約の種類などを解説します。
一戸建てを売却する際には、信頼できる不動産会社に仲介を依頼する必要があります。不動産会社によって得意分野が異なるため、一戸建ての売買を得意としている会社に依頼するのがおすすめです。
一戸建ての取引実績が豊富にあれば、豊富な経験とこれまでのノウハウを活かして、最適な販売戦略を考えてくれます。高い販売力と交渉力を有していれば、希望どおりの売却を進められる可能性が高いでしょう。
さらに、実際に利用した人からの評判や口コミが優れているかどうかを確認するのもおすすめです。
不動産の媒介契約には「専属専任媒介契約」「専任媒介契約」「一般媒介契約」の3種類があり、それぞれ以下のような特徴があります。
一般媒介契約 | 専任媒介契約 | 専属専任媒介契約 | |
---|---|---|---|
複数社への依頼 | 〇 | × | × |
自己発見取引 | 〇 | 〇 | × |
不動産会社から売主様への報告義務 | 報告義務なし | 2週間に1回以上 | 1週間に1回以上 |
レインズ(指定流通機構)への登録義務 | なし | あり(媒介契約の締結から7日以内) | あり(媒介契約の締結から5日以内) |
契約期間 | 契約期間 | 3ヶ月 | 3ヶ月 |
専属専任媒介契約を締結すると、ほかの不動産会社に売却を依頼できません。契約成立日から5日以内にレインズ(指定流通機構)へ物件情報が登録され、不動産会社から1週間に1回以上のペースで進捗報告を受けられます。
専任媒介契約も、ほかの不動産会社に仲介を依頼できません。契約成立日から7日以内にレインズ(指定流通機構)へ物件情報が登録され、2週間に1回以上のペースで不動産会社から進捗報告を受けられます。
一般媒介契約は一社に限らず複数の不動産会社に仲介を依頼できますが、レインズ(指定流通機構)への物件情報の登録は必須ではありません。
どの契約が適しているかは、売却したい価格を重視するか売却までのスピードを重視するかによって異なります。
媒介契約の種類については、以下の記事でも詳しく解説しています。
媒介契約を締結する際に必要なものを紹介します。スムーズに手続きを進めるためにも、以下の書類を準備しておくとよいでしょう。
不動産会社に対して詳細な情報を提供するためにも、土地や建物に関する書類を提出する必要があります。
もし手元にない書類がある場合は、不動産会社に相談してみましょう。
売却活動の進め方は不動産会社によって異なりますが、売主様としておおまかな流れを知っておくことは有意義です。
以下で、実際に一戸建てを売り出すときの流れを解説します。
不動産の売買を進める中で、価格交渉を行うこともあります。価格交渉はある程度柔軟に対応する必要があるとはいえ、売主様も新しい生活に備える準備を行う必要があるため、売出価格の最低ラインを決めておきましょう。
事前に最低ラインを決めておけば、交渉が長引いても本来の希望価格と大きく離れた金額で売却する事態を避けられます。
不動産会社と媒介契約を締結したら、実際に一戸建てを売り出しましょう。不動産会社から得られた査定額を参考にしながら、最終的には売主様自身が価格を設定します。
不動産会社から得た査定価格は見込みなので、必ずしも査定価格と同じ価格で売り出す必要はありません。査定結果と自分で調査した相場や売却希望額などを鑑みて、実際に売り出す価格を決めましょう。
売主様によりご事情はさまざまですが、一般的に値下げ交渉をする事態を想定して、売却希望額よりも少し高めに設定することをおすすめします。例えば、5,000万円で売却したい場合は5,500万円や6,000万円で売り出せば、値下げ交渉に応じる余裕が生まれます。
なお、具体的な売却活動は不動産会社が行うため、売主様自身は特に売却活動を行わなくても問題ありません。
ただし、一般媒介契約や専任媒介契約を締結している場合は、自分自身で買主様を探すことが可能です。見込み客がいる場合は、売主様自身も売却活動を行って問題ありません。
三菱地所の住まいリレーでは、売主様のご希望に沿って、最適な販売戦略をご提案させていただきます。
売却活動を実際に開始したあとは、不動産会社より媒介契約の種類に基づき、進捗状況の報告を受けます。三菱地所の住まいリレーでは、さまざまな手法を用いてご購入希望者を募集し、お問合わせへの対応や物件へのご案内を行います。
お客様には、定期的に活動情報をご報告するとともに、日々変化する市況等に応じて、より効果的な販売計画などをご提案いたします。
売却活動の効果があって売り出している物件に興味を持つ人が現れたら、内覧対応の準備をする必要があります。事前に掃除を済ませておき、内装と外観で好印象を与えられるように備えましょう。
なお、水回りは汚れが付着しやすいため、きちんと清掃することをおすすめします。内覧の準備として、以下の清掃・メンテナンスを行っておくと清潔感を与えられます。
キッチン | シンクは磨かれているか 水がポタポタと漏れないか |
---|---|
洗面台 | 水圧は問題ないか 鏡は汚れていないか・曇っていないか |
トイレ | 流したときの水の勢いは問題ないか ウォシュレットのノズルは清潔か 水漏れはないか |
浴室 | シャワーの水圧は問題ないか 排水はスムーズにできるか 鏡は曇っていないか |
特に、一戸建ての場合は庭の広さや管理状況を確認されるケースが想定されます。不要なものを放置している場合は撤去し、雑草が伸びている場合は除草して清潔感を与えることが大切です。
三菱地所の住まいリレーでは、ハウスクリーニングをはじめ、さまざまなサービスをご用意しております。
売主様、買主様の安心な不動産取引を後押しする「三菱地所ハウスネットのあんしんサービスメニュー」
なお、内覧に立ち会うのが難しい場合は、不動産会社に内覧の対応を依頼することも可能です。日程的な都合で内覧に立ち会えない場合は、不動産会社と連携することが大切です。
物件に興味を示した人が購入の意思を示した場合は、条件交渉を行います。売主様は「高く売りたい」と考える一方で、買主様は「安く買いたい」と考えるため、折り合いをつけなければなりません。
破談となる事態を回避するためにも、売却の最低ラインを決めた上で、ある程度は柔軟に対応することが重要です。
成約金額の交渉だけでなく、引き渡し時期についても相談されるケースが想定されます。詳細な売却スケジュールを決めている場合は、引き渡しを行う時期についてもすり合わせる必要があります。
売主様も新しい住居へ引っ越すことになるため、売却の準備と並行して引っ越しの準備も進めておきましょう。売買契約前後と引き渡し前後は慌ただしくなるため、計画的に引っ越しの準備を進めるべきです。
具体的な引っ越し準備として挙げられるのは、以下のとおりです。
計画的に引っ越し準備を進めておけば、売主様も新しい住居での生活をスムーズに開始できます。
条件交渉を通じて成約金額がまとまったら、売買契約を結びます。不動産会社の事務所で売買契約を結ぶのが一般的で、契約にあたってさまざまな準備をしなければなりません。
以下で、一戸建ての売買契約を結ぶ際の流れや必要となる書類などを解説します。
一戸建ての売買契約は、売主様と買主様が不動産会社の事務所にて行います。不動産会社の担当者が主導して、売買契約を結ぶ流れが一般的です。
三菱地所の住まいリレーの担当者は、不動産取引に関する専門的な知識と経験を持っています。契約時に確認すべきことや解決しておきたい疑問があれば、必ず確認しておきましょう。
一戸建ての売買契約を締結するにあたって、必要な持ち物・書類は多くあります。
不足書類があると売買契約を進められず、買主様に迷惑をかけてしまいます。時間に余裕を持って必要となる持ち物・書類を準備しておくと安心です。
売買契約書の内容を売主様と買主様の双方が確認し、最終的な売却金額や引き渡しの日程などを決めます。売買契約書に記載される主な内容は、以下のとおりです。
売買契約書は、不動産取引が行われたことを証明する大切な書類です。必ず全文に目を通し、売主様と買主様の双方で認識の齟齬が生まれないように注意しましょう。
不動産取引の際には、必ず不動産会社による重要事項説明が行われます。契約締結の場で、宅地建物取引士が重要事項説明書の読み合わせを行います。
重要事項説明で話される内容は、主に以下のとおりです。
なお、重要事項説明の際には、必ず重要事項を記載した「重要事項説明書」を交付することが宅地建物取引業法で定められています。
不動産は一般的に成約金額が高額になりやすく、権利関係が複雑になりやすい特徴があります。契約後にトラブルが起こる事態を防ぐためにも、重要事項説明と書面の交付が求められているのです。
なお、重要事項説明書と売買契約書は別物です。売買契約書は「売主様と買主様が売買契約に同意した」事実を示し、重要事項説明書は「重要事項に関する説明を受けた」事実を示します。
売買契約のタイミングで、買主様から手付金を受け取ります。なお、手付金の相場は売却金額の5~10%程度です。
手付金には、買主様が売買契約を解除するときの違約金の役割があります。売買契約が問題なく進めば手付金は売却金額の一部に充当されますが、買主様が売買契約を解除した場合、売主様はそのまま手付金を受け取ることができます。
売主様は不動産会社に対して仲介手数料を支払います。物件の引き渡しをする際に全額払うケースもありますが、売買契約時に半金、引き渡しのときに残りの半金を支払うケースが一般的です。
不動産会社によっては仲介手数料を支払うタイミングを柔軟に対応してくれるため、希望があれば事前に相談しておくとよいでしょう。
売主様に住宅ローンの残債がある場合、売買契約後に住宅ローンの完済と抵当権抹消の手続きを進める必要があります。住宅ローンの残債があれば抵当権が設定されているはずなので、金融機関で相談しておきましょう。
一般的に、抵当権抹消手続きは決済の完了・物件の引き渡しと同時に進めます。買主様から売買代金を受領したあと、所有権移転の登記と抵当権抹消手続きを行うのが一般的です。
無事に売買契約が締結したら、残金の決済や一戸建ての引き渡しを行います。引き渡しまで済んだら、一連の売買取引は完了です。
なお、売買契約書で定めた引き渡し日を守れなかった場合、違約金が発生する可能性があるため注意しましょう。
物件を引き渡すタイミングで、成約金額の残金を受け取ります。基本的に引き渡し日と同日に買主様の住宅ローン融資が行われ、売主様に対して成約金額から手付金を差し引いた残金が渡されます。
なお、引き渡しは法務局が開いている平日に行われるのが一般的です。売主様に住宅ローンの残債がある場合は、買主様から売却金額を受け取ったあとに、住宅ローンの完済手続きを行いましょう。
不動産会社へ仲介手数料の半金(すでに全額支払っている場合は不要)を支払い、司法書士に登記を依頼する場合は手数料を支払います。
法務局で所有権移転登記が完了すれば、法的に所有権が買主様に移り、第三者に所有権を主張できるようになります。
売買契約時に決めたスケジュールどおりに、物件を引き渡しましょう。引き渡し日は、売買契約後の1~2ヶ月先を目安に設定されるケースが一般的です。
最後に、一戸建ての鍵や関連する書類を買主様に渡して、不備がないかを確認したら一連の引き渡しは完了です。
購入したときよりも高額で売却したときは譲渡所得が発生するため、確定申告を行わなければなりません。
なお、利益が出た場合だけでなく、損失が出た場合も確定申告を通じて税負担を軽減できる可能性があります。以下のように、不動産売買に関連する特例があるため、知っておくとよいでしょう。
特例の種類 | 概要 |
---|---|
居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除の特例 | 売却時の譲渡益から最高3,000万円を控除できる |
マイホームを売ったときの軽減税率の特例 | 所有期間10年超の家を売却するなど一定の要件に該当する場合、6,000万円以下の譲渡所得の部分に対して軽減税率を適用する |
マイホームを買い換えた場合の譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例 | 家の買い替えに伴って損失が生じた場合は、損失をほかの所得と損益通算できる損益通算を行っても控除しきれなかった譲渡損失は、譲渡年の翌年以後3年内に繰り越して控除できる |
確定申告は売買契約を行った翌年の2月16日~3月15日までの間に行う必要があるため、忘れないように注意しましょう。なお、e-Taxを活用すれば、インターネット上で確定申告を行えます。
最後に、一戸建てを売却するときによくある質問を紹介します。多くの人が感じている疑問をピックアップしたので、参考にしてみてください。
不動産市況は流動的なので、一戸建てを売り出してもなかなか売れないことは考えられます。一戸建てが売れない主な理由として考えられるのが「需要が少ないこと」「物件の魅力が乏しいこと」「価格が適正ではないこと」です。
なかなか買主様が見つからずに困っている場合は、媒介契約を締結した不動産会社と相談しながら、見直しを行いましょう。
不動産会社によって異なりますが、ホームページや不動産ポータルサイトへの情報掲載を通じて情報発信を行うのが一般的です。ほかにも、住宅情報誌への掲載や新聞折り込み広告を行っているケースもあります。
反響があったときに詳細な説明を行い、内覧を勧めるのが通常の流れです。不動産会社によって売却活動の内容は異なるため、依頼時と依頼後の定期的なコミュニケーションの中で、詳細を質問するとよいでしょう。
三菱地所の住まいリレーでは、顧客データベースからの検索や三菱地所グループのネットワークを活用して売主様をサポートしています。また、定期的に活動情報を報告しつつ、市況に応じて効果的な販売計画などを提案いたします。
一戸建てを売り出してもなかなか売れないときは、不動産会社の営業担当者に相談しましょう。
なお、三菱地所のハウスリレーでは不動産市況や競合物件情報などを鑑みて販売戦略を再提案させていただきます。
一戸建てを高く売るためには、不動産の需要が高まる時期に売り出す方法が考えられます。具体的には、年末年始や新年度に備える2月~3月は不動産需要が高まります。
不動産の需要が高まる時期に合わせて売却を完了させるために、8月~9月くらいから売り出しを開始して情報発信を行うとよいでしょう。
売り出したあとに、価格を変更しても問題ありません。例えば、売り出したあとになかなか反響がない場合や競合物件が値下げをした場合は、自分の物件も値下げすることがあります。
そのため、当初の売出価格を高めに設定しておき、状況に応じて徐々に値下げをする方法も検討してみてください。
急いでリフォームをする必要はありません。購入したあとに自分好みにリフォームやリノベーションをしたいと考えている買主様もいるため、リフォームを行うと買主様が見つかりづらくなる可能性があります。
ただし、明らかに古い設備や機能に問題がある箇所に関しては、リフォーム(修理)することで好印象を与えられるかもしれません。
登記識別情報や権利証が見つからない場合は、司法書士に依頼して本人確認情報を作成してもらいましょう。また、そのほかの手段として登記所による事前通知制度を使用することができます 。
紛失しないのがベストですが、スムーズに売却するためにも早い段階で書類の有無を確認し、必要に応じて対処することが大切です。
一戸建ての売却を進めるにあたって、売主様が行うべきことは多くあります。不動産会社に売却を依頼する前に行うべきことだけでなく、媒介契約を締結したあとや売買契約を締結する際にも、さまざまな準備を行う必要があります。
一戸建ての売却を成功させるには、入念な準備を行うのはもちろん、信頼できる不動産会社へ依頼することが大切です。
三菱地所ハウスネットが提供する「三菱地所の住まいリレー」は、多くの方の「売りたい」「買いたい」という希望に対応してきました。売主様・買主様の不動産に関する悩み・不安を軽減するために、相談時から成約後まで多彩なサービスを用意しています。
具体的には、プロカメラマンによる撮影サービス や設備検査など、買主様をスムーズに見つけるためのさまざまなサービスがございます。お客様一人ひとりに寄り添ったサービスをご用意しているため、お気軽にご相談ください。
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