住まいリレーコラム

2025.09.01

不動産売却で知っておくべき基礎知識を紹介!流れや見るべきポイントについて

コラムカテゴリ:
住み替えのノウハウ
  • # 売却

不動産売却を検討する際、「何から始めればいいのだろう」「注意すべきポイントは?」などと不安や疑問を感じている方も多いでしょう。

不動産売却の全体像やかかる費用、注意点を押さえておけば、後悔のない売却が実現する可能性が高まります。この記事では、不動産売却の流れや方法、必要な書類や費用、信頼できる不動産会社の選び方まで、売却が初めての方にもわかりやすく解説します。

  1. 不動産売却の方法
  2. 不動産売却で事前に準備しておくこと
  3. 不動産売却の流れ
  4. 不動産売却の費用や税金
  5. 不動産売却のポイントや注意点
  6. 不動産会社の選び方
  7. まとめ

不動産売却の方法

不動産を売却する主な方法には、仲介・買い取り・個人間売買の3つが挙げられます。特にはじめて不動産を売却する場合には、手続きや書類の準備が多い個人間での売却よりも、不動産会社に依頼する仲介や買い取りを選ぶのが一般的です。それぞれの特徴を理解し、自分に合った方法を選びましょう。

仲介

仲介とは、不動産会社に買主様を探してもらい売却する方法です。市場価格に近い金額で売れる可能性が高い点や、売却活動や契約手続きなどをプロフェッショナルがサポートしてくれる安心感がある点が大きなメリットです。

一方、仲介手数料が発生することや、買主様が見つかるまで時間がかかることもあるなど、売却成立まで不確定要素が多い点がデメリットとなります。

買い取り

買い取りとは、不動産会社に直接物件を買い取ってもらう売却方法です。メリットは売却までの期間が短い点です。買主様を探す必要がなく、不動産会社と条件がまとまれば、最短で数日から1週間ほどで現金化できます。

また、仲介手数料がかからず、広告や内覧の必要もありません。そのため、周囲に知られずに売却でき、住み替えなどの資金計画を早く立てられます。

ただし、仲介と比べて売却価格が相場より低くなる傾向にあり、物件によっては買い取り自体が難しいケースもあります。

個人間売買

個人間売買とは、不動産会社を介さず自分で買主様を探し、売却の手続きを進める方法です。仲介手数料がかからないため、コストを抑えたい方、自分のペースで納得のいく売却を実現したい方におすすめです。

しかし、適正な売却価格を自分で設定しなければならないほか、売買契約書類の作成や法的な手続きなどをすべて自分で行う必要があり、専門知識が求められます。手続きの不備やトラブルが発生しやすいため、事前にしっかりと準備し、必要に応じて専門家のサポートを受けるようにしましょう。

不動産売却で事前に準備しておくこと

不動産売却をスムーズに進めるためには、売却前の準備が欠かせません。ここでは、売却前に押さえておくべき3つのポイントについて解説します。

売却したい理由や優先順位を決めておく

まずは、売却したい理由や優先順位を明確にしましょう。

国土交通省の「2024年土地保有・動態調査(2023 年取引分)」では、土地の売却目的として以下の項目が挙げられています。

  • 自分(または親族)の住宅の建設・購入資金のため売却
  • 上記項目以外の他の土地と買い換えるため売却
  • 営業用資金を得るため売却
  • 日常の生活費に充てるため売却
  • 借入金の返済に充てるため売却
  • 公共用地となるため売却
  • 買主または仲介人から希望されたため売却
  • 投資目的で保有していた土地の売却
  • 相続税の支払いのため売却
  • 管理できなくなったため売却

引用:国土交通省「2024年土地保有・動態調査(2023 年取引分)」

このなかで最も多かったのは、「管理できなくなったため売却」です。

売却時期や必要な手続き、重視するべきポイントは、それぞれの理由によって変わります。高く売りたいのか、早く現金化したいのか、トラブルなく進めたいのかなど、家族とも話し合いながら何が大切かを整理しましょう。

理由や優先順位がはっきりすれば、売却活動の進め方や不動産会社への希望も具体的に伝えやすくなります。そうすることで、より有利な条件で売却を進めやすくなるでしょう。

以下の記事では、マンションの売却を検討したきっかけをアンケートをもとにご紹介しています。

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マンションの売却を検討したきっかけは、どんなこと?

相場を調べておく

不動産売却時には、事前に相場を調べ、どれくらいの価格で売りたいのかを明確にしましょう。相場を調べる方法としては、主に以下の3つが挙げられます。

  • 不動産情報ライブラリ
  • レインズ・マーケット・インフォメーション
  • ポータルサイトや不動産会社のホームページ

「不動産情報ライブラリ」は、国土交通省が運営するWebサービスで、全国の不動産取引価格や地価などの情報を閲覧できます。エリアごとの相場を知るのに便利です。

「レインズ・マーケット・インフォメーション」は、不動産流通機構が運営するWebサイトで、過去の成約価格データをもとに相場を調べられます。不動産会社が利用する「レインズ」の一部情報を一般向けに公開しています。

「ポータルサイトや不動産会社のホームページ」では、売却予定の物件と似た条件の物件がいくらで売り出されているかを確認できます。実際の「売出価格」やエリアの傾向をつかむのに役立ちます。

これらを活用し、事前に相場を把握しておけば、不動産会社の査定額が妥当かどうか判断しやすくなり、売り出し価格を決める際の参考にもなります。

相場を調べたあとは、手取り金額や諸費用、税金などをシミュレーションしておくと、安心して資金計画が立てられます。不動産売却のシミュレーションについて詳しく知りたい方は、以下を参考にしてください。

関連記事
不動産売却のシミュレーション方法は?手取り金額や税金をわかりやすく解説

三菱地所の住まいリレーでは、その場で査定価格がわかるAI査定をご提供しています。不動産会社から営業の電話がかかってくることに抵抗がある方や、自宅の相場価格を把握しておきたい方は、ぜひお気軽にご利用ください。もちろん、今すぐ売却する予定はなくても無料でご利用いただけます。
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必要な書類を用意しておく

不動産売却では、事前に必要な書類を準備しておくことで、手続きがスムーズに進みます。

主に以下の書類が必要です。

  • 登記済権利証または登記識別情報
  • 住民票
  • 印鑑証明書
  • 本人確認書類
  • 物件の間取り図
  • 抵当権抹消書類
  • 固定資産税納税通知書
  • 建築確認済証・検査済証

また、マンションの場合は、以下も準備しておくと安心です。

  • 管理規約や使用細則、過去の議事録
  • 繕積立金の残高証明書

土地を売却する場合は、次のような書類も求められることがあります。

  • 測量図
  • 境界確認書

これらの書類のなかには取得に時間がかかるものもあるため、売却を検討し始めたら早めに準備に取りかかるのが理想です。

3. 不動産売却の流れ

不動産売却を効率よく進めるためには、取引の全体像を把握することが大切です。ここでは、不動産売却の流れをステップごとに詳しく解説します。

不動産会社を選ぶ

不動産売却の最初のステップは、不動産会社を選ぶことです。信頼できる担当者や実績豊富な会社を選ぶことで売却活動がスムーズに進みます。

不動産会社を選ぶ際は査定額だけでなく、対応の丁寧さや説明のわかりやすさも比較しましょう。

価格査定を行う

不動産会社を選んだあとは、価格査定へと進みます。価格査定とは、物件の立地や築年数、周辺の取引事例などをもとに不動産の査定額を算出してもらうことです。

価格査定には、机上査定(きじょうさてい)と訪問査定の2種類があります。

  • 机上査定:不動産会社が実際に物件を訪問せず、データなどをもとに売却できそうな価格を簡易的に算出する査定方法
  • 訪問査定:不動産会社が実際に物件を訪問し、現地を直接確認したうえで不動産の査定価格を算出する査定方法

最初は机上査定を依頼し、詳しい話を聞きたい会社に訪問査定を依頼するのがおすすめです。査定額は会社ごとに差が出るため、根拠や説明内容も確認しましょう。価格査定で適正な査定額が把握できれば売り出し価格の目安がわかり、資金計画が立てやすくなります。

媒介契約の締結をする

売却を依頼する不動産会社が決まれば、媒介契約を締結します。媒介契約には以下の3種類があります。

  • 一般媒介契約
  • 専任媒介契約
  • 専属専任媒介契約

一般媒介契約とは、複数の不動産会社に同時に仲介を依頼できる契約です。自分で買主様を見つけて直接取引することも可能で、不動産会社にはレインズ(指定流通機構)への登録義務や売主様への販売活動の報告義務がありません。自ら主導して売却活動を進めたい方におすすめです。

専任媒介契約は、1社の不動産会社にのみ仲介を依頼する契約です。自分で買主様を見つけて直接取引できるほか、不動産会社には、媒介契約締結から7日以内にレインズに登録する義務や、2週間に1回以上販売活動を報告する義務があります。

専属専任媒介契約も、1社の不動産会社のみに仲介を依頼する契約ですが、自分で買主様を見つけたとしても必ず契約した会社に仲介を依頼する必要があります。不動産会社には、契約締結から5日以内にレインズに登録する義務や、1週間に1回以上販売活動を報告する義務があります。

報告義務や契約期間、レインズへの登録義務などの違いを把握したうえで、自分の希望に合った媒介契約を選びましょう。

売却活動を行う

不動産会社と媒介契約を締結すれば、売却活動が始まります。物件の広告展開や内覧対応などを不動産会社と協力しながら進めます。具体的には、インターネットやチラシ、店頭などで買主様を募集し、希望者に対して内覧を実施します。

売却活動中は、不動産会社から随時進捗の報告を受けながら、状況に応じて売り出し価格の見直しも検討します。

売買契約の締結をする

購入希望者が現れ取引の条件がまとまれば、売買契約を締結します。契約前には宅地建物取引士による重要事項説明があり、契約内容や物件の状況、引渡し条件などを確認します。

売買契約書の内容に問題なければ、書面に署名・押印し、手付金を受け取ることで契約が成立します。手付金とは、売買契約を締結する際に買主様が売主様に支払うお金です。売買契約の締結後は、物件の引渡しに向けて準備を進めます。

期日までの決済・引渡し

引渡しの準備が完了したら、売買契約で定めた期日までに決済・引渡しを行います。具体的には、残代金の受領、所有権移転登記や鍵の引渡しなどの重要な手続きがあります。

当日は金融機関の担当者や司法書士も同席し、書類の確認や登記手続きを進めます。引渡し後のトラブルを防ぐためにも、物件の状態を十分に確認し、設備の引継ぎを丁寧に行いましょう。これで売却手続きは完了となります。

確定申告をする

不動産の売却後、譲渡所得が発生した場合は確定申告が必要です。譲渡所得とは不動産を売却した際に発生する利益のことで、譲渡所得が出た場合は譲渡所得税の申告と納税を行います。売却により損が出てしまった場合には、損益通算や税金の還付が受けられるケースがあります。
マイホームの3,000万円特別控除や相続した空き家を売却した場合の3,000万円特別控除などの特例を利用する場合も確定申告が必要です。実際に確定申告が必要かどうか知りたい場合は、税務署や税理士などの専門家に相談してみましょう。

以下の記事では不動産売却後の確定申告について詳しく解説しています。あわせてご覧ください。

関連記事
不動産売却後の確定申告のやり方は?流れや特例をわかりやすく解説

不動産売却の費用や税金

不動産売却には、仲介手数料や登記費用、税金など、多くの費用が発生します。ここでは、売却までにかかる主な費用と売却時に必要な税金について解説します。

売却までにかかる費用

売却をするには、主に以下の費用がかかります。

  • 仲介手数料
  • 登記費用
  • 抵当権抹消費用・司法書士への報酬
  • 住宅ローンの返済手数料
  • 残置物処分費用
  • 建物解体費用
  • 引越し費用・ハウスクリーニング費用

仲介手数料は不動産会社への成功報酬で、売買価格に応じて上限が法律で決まっています。また、登記や抵当権抹消では司法書士への報酬も発生します。住宅ローンが残っている場合は金融機関へ支払う一括返済手数料も必要です。

必要な費用は物件や契約内容によって異なるため、詳しくは以下でご確認ください。

関連記事
不動産売却にかかる費用は?抑えるコツや計算方法をわかりやすく解説

売却する際にかかる税金

売却の際にかかる主な税金は以下のとおりです。

  • 印紙税
  • 登録免許税
  • 譲渡所得税(所得税・住民税・復興特別所得税)

印紙税は売買契約書の作成時に必要で、契約金額によって税額が変わります。登録免許税は登記をする際に課される税金です。譲渡所得税は売却益が出た場合に発生し、所有期間によって税率が異なります。

売却でかかる税金の種類や金額は、物件の条件や所有期間などによって異なります。税金の詳細や計算方法の詳細は、以下でご確認ください。

関連記事
不動産を売却すると税金はいくらかかる?課税の種類と計算方法を解説

不動産売却のポイントや注意点

ここからは、不動産売却を成功させるために押さえておきたいポイントを4つご紹介します。

タイミングを見極める

納得のいく売却を実現するためには、売却のタイミングを見極めることが大切です。市場価格の動向や築年数、季節などから総合的に判断しましょう。

例えば、国土交通省の「不動産情報ライブラリ」を参考に成約価格が高まるタイミングを見極める方法があります。また、新生活が始まる2月~3月や異動が多い9月~10月は不動産の需要が高まるため、売却しやすい時期といえます。

さらに、築年数が新しいほど高値での売却が期待できるため、なるべく早く売却することも意識しましょう。

住宅ローンの残債はどれくらいか

不動産の売却を進める際には住宅ローン残債の確認も忘れてはいけません。住宅ローンが残っていても売却はできますが、売却代金でローンを完済し、抵当権を抹消する必要があります。もし売却額が住宅ローン残債を下回る場合は、自己資金で差額を補填しなければなりません。

住宅ローンの残債は金融機関が発行する残高証明書で確認できますので、事前にチェックしておきましょう。

家の中の片付けや掃除をしておく

家の中の片付けや掃除も大切なポイントです。不動産を売却する際には家の中を内覧してもらう必要があるため、整理整頓と清掃を徹底すれば購入希望者によい印象を与えられます。

内覧の際は不要な家具や荷物を減らし、部屋が清潔に見えるようにしておきましょう。また、水回りの汚れは目につきやすいため、日頃から清掃を心がけることをおすすめします。

情報収集やある程度の知識は身につけておく

売却に関する情報を収集したり、不動産に関する一定の知識を身につけておいたりすると、売却がスムーズに進みやすくなります。

具体的には、市場の調査、売却の流れの確認、必要書類や税金のチェックなどです。これらを知っておくことで不動産会社の提案内容や取引条件を正しく判断できます。

不動産会社の選び方

不動産売却を成功させるには、不動産会社を慎重に選ぶ必要があります。最後に不動産会社の選び方を詳しく解説します。

売却の実績はどれくらいあるか

検討している不動産会社に、売却の実績がどれくらいあるのかを調べましょう。実績が豊富な会社には経験豊かな担当者が在籍しており、過去の取引データやノウハウを活かした売却サポートが受けられます。

売却実績を調べるには、価格査定時に担当者へ直接質問する方法や、公式サイトでデータを確認する方法があります。

説明が丁寧でわかりやすいか

不動産会社を選ぶ際は、丁寧に説明してくれるかどうかもチェックしましょう。売却のメリットやデメリット、手続きの流れ、費用などをわかりやすく説明してくれる担当者は信頼できます。

さらに、質問に対して誠実に答えてくれるか、専門用語をわかりやすく噛み砕いて説明してくれるかを、訪問査定やメールのやり取りでチェックしましょう。相談しやすい雰囲気や、売主様の立場に立ったアドバイスがあるかも重要な判断基準です。

サポートは充実しているか

サポートの充実度も確認すべきポイントです。サポートが手厚い会社を選べば、安心して売却を進められます。

不動産会社によっては、ハウスクリーニングやプロカメラマンによる写真撮影、建物保証やアフターサービスなど、独自のサポートを用意しているケースがあります。自分が求めるサポート内容が揃っているか、売却活動をスムーズに進めるための体制が整っているかを事前に確認しましょう。
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以下の記事でも、不動産会社の選び方のポイントを解説しています。依頼方法も解説していますのであわせてご覧ください。

関連記事
不動産売却はどこがいい?選び方のポイントや依頼方法を解説

まとめ

不動産売却は、仲介・買い取り・個人間売買など複数の方法があります。優先順位の整理や相場の調査、必要書類の用意といった事前の準備を進めつつ、自身に適した売却方法を知ることが重要です。売却の流れやかかる費用、媒介契約の種類や売却時の注意点も押さえておきましょう。特に不動産会社選びでは、実績や説明の丁寧さ、サポート体制を十分に確認することが大切です。

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