お住み替えコラム

2023.06.29

マンションから戸建てに住み替えるメリットと、失敗しない為の注意点

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マンションから戸建てに住み替えるメリットと、失敗しない為の注意点

ライフステージの変化や昨今のテレワークの定着などによる環境についての考え方の変化などにより、マンションから戸建てに住み替えることを検討している方が増えています。この場合、今のマンション売却と住み替え先の戸建て住宅の購入を同時に行うことになりますが、売却と購入のタイミングが離れるほど、出費が増えることにもなります。そこで今回は、上手に住み替えるために知っておきたいポイントについて解説します。

  1. マンションから戸建てに住み替えるメリット
  2. マンションから戸建てに住み替える際の注意点
  3. 戸建てに住み替える際のチェックポイント
  4. 戸建て住宅の種類とメリットと注意点
  5. マンションから戸建てに住み替えるまでの一般的な流れ
  6. マンションから戸建て住み替えでよくある不安
  7. マンションから戸建てに住み替えた方の事例
  8. 戸建てへの住み替えは適切なアドバイスをもらえるパートナーを

マンションから戸建てに住み替えるメリット

これまでマンションに住んでいた方が、住み替え先として戸建てを選ぶ場合は珍しくありません。マンションから戸建てに住み替えることでどのようなメリットがもたらされるのでしょうか。ここでは、代表的な3つのメリットを解説します。

戸建てはマンションよりゆとりのある空間を得られる

地域にもよりますが、マンションの場合、家族4人のファミリータイプでは70~75㎡前後がスタンダードになります。人によっては狭いと感じる方もいるかもしれませんが、どこかで妥協点を見つけなければ価格がつり上がってしまいます。しかし、親の介護が必要になったり、親戚が同居することになったり、テレワークをするようになったりすると、さらに広さが必要になることがあります。

一方、戸建ての場合、4人家族が快適に過ごすために必要な広さは一般的に125㎡前後とされていて、そうした広さの戸建てはたくさん不動産市場に供給されています。戸建てに住み替えると居住空間が広がり、余裕ある生活ができるでしょう。

ライフスタイルに合わせて間取り調節が可能

マンションの場合は、あらかじめ各部屋の用途を想定して設計されている場合が多く、その設計コンセプトのまま、リビングはリビング、寝室は寝室として利用される場合がほとんどです。

一方、戸建ての場合は、各居室の用途の幅が広いのはもちろん、リフォーム・リノベーションについてもマンションのように管理規約・使用細則といった厳しい規制がないため、ライフスタイルに合わせた自由度の高い暮らしを実現できることは大きなメリットです。

敷地を庭や駐車場として活用できる

マンションから戸建てに住み替えた場合、土地をさまざまな用途で自由に使えるメリットは大きいでしょう。一部のマンションにも1階の部屋であれば専用庭がついているケースもありますが、そもそも数は少なく、管理規約で使用用途が限られています。戸建てであれば、敷地内で子供を遊ばせたり家庭菜園ができるくらいの広い庭や、駐車スペースが2台分ある物件もめずらしくありません。車を1台しか所有していなくても、1台目の駐車スペースにキャンプ用品を置いたり、大型犬を飼ったり、サーフィン板や大型バイクを置くなど、マンション住まいでは制限されていたことが可能となり、生活に楽しみやゆとりが広がります。

マンションから戸建てに住み替える際の注意点

マンションから戸建てに住み替える際には、いくつかの懸念点があります。良い側面ばかりを見るのではなく、デメリットにも目を向けることが大切です。ここでは、マンションから戸建てに住み替える際の注意点を解説します。

隣人トラブルや騒音問題を抱えるリスク

一般的にマンションよりも戸建ての方が近所付き合いなど近隣住民とのやり取りが一対一になるため、人間関係が濃密になる傾向にあります。そのため、隣人トラブルの種になりそうなことは事前に売主にヒアリングしておくと安心です。

また、マンションでは階下や隣の部屋に響かないように足音や大きな音には注意するものですが、戸建てであればそうした制約から解放されます。そのため、つい楽器の音や子供の泣き声などに対する感度が鈍くなってしまい、これが原因で近隣とのトラブルになってしまうこともあります。逆に隣人の騒音が原因でストレスを抱えることもあるかもしれません。住み替えの前に、過去の隣人トラブルの有無について、売主にヒアリングをしておくとよいでしょう。

閑静な住宅地の場合、生活利便施設までの距離が離れていることが比較的多い

戸建ての場合は、駅近マンションなどと比較すると、駅からバスや自転車を利用しなければならないケースも少なくありません。このため、通学や通勤に不便を感じる人もいることでしょう。また、閑静な住宅地で、商業施設が建てられるエリアでない場合、スーパーやホームセンター、レストランなど生活に必要な店が近くにないこともあります。静かな住環境を優先して立地を選択する場合は、その点にも注意が必要です。

将来売却を考えた時、資産価値の下落率がマンションより早い

一般的に戸建ては木造であることが多く、鉄筋コンクリート造のマンションよりも資産価値の下落が早いとされます。また、前述のように駅から離れた立地であったり、マンションと比べてプランの自由度が高いため、間取りなどに建築主の意思が濃く反映されている個性の強い注文住宅や二世帯住宅などは、売れにくいケースもあることを知っておきましょう。なお、戸建てでも長期優良住宅や住宅性能評価付き住宅など、性能についての保証などの付加価値がついている場合は、中古住宅購入者に安心感を与えることができるため、一般の物件よりも需要が見込めます。

戸建てに住み替える際のチェックポイント

上記でマンションから戸建てへ住み替える際のメリットと注意点をご紹介しましたが、さらに戸建てならではのチェックポイントについてもご紹介します。

接道義務を満たしていないと再建築できない

売却されている戸建ての中には「旗竿地」と呼ばれる道路から奥まった土地にあるものがあります。旗竿地にある物件は価格が安く、道路から戸建部分が奥まっているため人通りが少なく静かに暮らすことができるというメリットがあります。しかし、接道部分が2メートル未満の場合は法律で「再建築不可」となっています。自主的な建て替えは勿論のこと、家が火事や天災で滅失した場合でも、その土地には原則、家を再建築することができません。購入する場合は、こうした規定についても理解しておくとよいでしょう。

交通事故のリスクが少ないエリアか

子どもや高齢者がいる家庭においては、とくに交通事故のリスクが少ないエリアを選ぶことが大切です。交通量の多い道路は、交通事故が起きやすく危険度が高くなります。

戸建ての場合はマンションと異なり、敷地からすぐに公道にでるなど、特に玄関と道路が近い物件を検討する際は、より注意が必要です。

戸建て住宅の種類とメリットと注意点

次に、戸建ての種類別にどんなメリットや注意点があるのか見ていきましょう。戸建ての新築物件は、完成している物件(建売住宅)と探した土地または自分が持っている土地に自由に設計して建てる物件(注文住宅)の2つのパターンがあります。戸建ての中古物件は、所有者が不動産業者である場合と、一般のお客様が所有しているものを不動産会社が仲介する場合があります。それぞれみていきましょう。

建売住宅とは

建売住宅とは、宅地建物取引業者が取得した土地と建物がセットで販売されるものを指します。建築前から販売している事も珍しくありません。

同じく土地と建物をセットで販売する分譲住宅との違いは「個別に販売されるか、分譲地としてまとめて販売されているか」です。個別に販売される場合は建売住宅、分譲地としてまとめて販売される場合は分譲住宅といいます。

建売住宅のメリット

前述のように、建売住宅は自分の好みにあわせて設計されたオーダーメイドの注文住宅と比較すると、安い価格で購入することができます。土地と建物がセットで販売されることから購入金額が明確なため、資金計画や住宅ローンを確定しやすいといえるでしょう。

また、建売住宅はすでに完成している実物か、モデルハウス(オープンハウス)を見学し、実際の間取りや設備を確認して、家族のライフスタイルや好みにマッチしているか確認したうえで購入を検討することができます。

さらに、購入契約を済ませ、引渡を受けたあと、すぐに入居できることが建売住宅を購入する最大のメリットといえるでしょう。

建売住宅の注意点

一方、建売住宅の注意点としては、好みに合う物件に出会えるまで時間がかかることがあることでしょう。その時々のトレンドを取り入れた万人受けするデザインであることが多いですが、個性を求める人には物足りないかもしれません。

また、間取りなどを変更する必要がある場合、リフォーム費用は実費となります。入居までの期間が短くて済む場合が多いことが建売住宅のメリットの一つですが、完成済の物件をリフォームすれば、その工事期間分、入居時期が遅くなります。

注文住宅とは

注文住宅とは、探した土地または自分が持っている土地に自由に設計して建てる住宅のことです。使用する木材や断熱材、家の色やデザイン、間取りから使う設備関係まですべてを自分で決める「フルオーダー」と、基本的な仕様は建築会社が提案し、変えたい部分だけを指定する「セミオーダー」の2種類があります。

フルオーダーだとあまりにも手間がかかり、資金も高額となるため、最近では注文住宅というとセミオーダーを指すことが多くなっています。

注文住宅のメリット

注文住宅の最大のメリットは自分の理想の家(好みに合わせた家)を建てることができる点です。すでに完成している建売住宅は家族の好みやライフスタイルをすべて反映させることは難しいかもしれませんが、間取りや外観、設備などすべての面で、予算の範囲内で理想を貫くことができます。一方、こだわりのない部分にコストをかけないようにすれば、予算を調整することも可能です。

また、すでに完成している建売住宅と違い、建築の過程を買主がしっかり自分の目で確認できることも注文住宅ならではのメリットと言えるでしょう。

注文住宅の注意点

土地探しから始める場合、入居までに時間と手間がかかることは注意点です。入居時期を確定することができないため、売却と支払いのタイミングを合わせることは非常に難しく、今住んでいる住宅を先に売却する場合、仮住まいの期間が長くなります。

仮住まいについてはこちらで解説しています。

中古物件とは

中古戸建て物件の購入は、一般の方が現在住んでいる(所有している)家が売り出されている場合に、不動産会社に仲介してもらい購入するか、不動産会社が買い取って再販する家を購入するかに分かれます。

不動産会社が売主となって販売している場合には、リフォームされているケースが多いのも特徴です。

中古物件のメリット

戸建ての中古物件を購入する最大のメリットは、「注文住宅」、「建売住宅」に比べて価格が安く、市場での供給戸数が多いため立地が希望に合うものが見つかりやすいということでしょう。築年数が経っている物件でもリフォームやリノベーションをすれば新築並みに快適になることもありますが、それが建売住宅よりも安価な金額で実現できる可能性があります。戸建ての購入時期と住んでいるマンションの売却時期を調整すれば、同日決済やタイミングを近づけることも可能でしょう。

立地がいいと資産性が評価される可能性が高く、売却もしやすいということにつながります。今後、再度住み替えが必要となった場合に建売住宅や注文住宅よりも有利になる可能性があります。

中古物件の注意点

注意点としては、中古物件は経年劣化でいろいろと不具合が潜んでいる可能性が高いことです。将来的に修繕費用が多くかかってしまうことは考慮しておく必要があります。購入するときは売主との間で瑕疵担保責任について明確にしておきましょう。また、1981年5月31日以前に建築確認を受けた建物は旧耐震基準で建築されています。耐震工事が必要な場合や、ローンの融資条件に制限が付く場合もあるので注意が必要です。

マンションから戸建てに住み替えるまでの一般的な流れ

マンションから戸建てに住み替えるまでの一般的な流れを解説します。以下で紹介する流れは、売り先行での取引事例となっています。

資金計画を立てる

マンションを売却して戸建てへ住み替える際は、綿密な資金計画を立てましょう。
マンション売却には、税金や仲介手数料など売却額の4%前後の費用がかかるとされています。残った売却額が戸建ての購入資金に充てられますが、住宅ローンを完済できているかどうかでも状況は変わってきます。マンションの売却代金でローン返済ができるのかの確認が大切です。

マンションの売却額やローンの残債、預貯金などの情報がそろって、初めて戸建ての購入資金を計算できます。戸建て購入の際にかかる初期費用は、中古物件で購入価格の6~8%が目安です。先々の返済負担も考慮して、頭金も購入価格の1~2割程度は支払うと把握しておきましょう。今後の生活に支障が出ないように、無理のない返済計画を立てることが重要です。

マンションの価格査定~売り出し

マンションを売るにあたって、不動産仲介会社による価格査定が必要です。査定価格は、売却理由や売却しなければならない期間、室内状況などにより変わります。そのため、じっくりと希望を聞いて査定価格の提案をしてくれる不動産仲介会社に依頼することが大切です。価格査定は1社に依頼するのではなく、複数社に頼んで比較検討すると良いでしょう。また、査定金額が高いから良いとは限りません。担当者との相性も確認することが大切です。売却を依頼したい不動産仲介会社が決まったら、媒介契約を結びます。媒介契約とは、不動産仲介会社に売却活動を正式に依頼する仲介契約のことです。

不動産仲介会社が決まり、マンションの売り出しが始まれば、購入希望者が内覧に訪れます。住みながら売却する売り先行の場合は、内覧前にきちんと片付けや掃除をして第一印象を良くしておきましょう。内覧時の印象を少しでも良くするために工夫することが大切です。購入検討者の第一印象の8割は玄関からリビングまでの数十秒間で決まるといわれています。

売買契約の締結~マンションの引き渡し

購入希望者と売買契約の条件について合意したら売買契約を締結します。

売買契約時には、買主から売主に対して手付金が支払われます。手付金は売買代金の一部であり、売買代金の5~10%が目安です。

マンションの売買契約を結んでから、通常約1~2か月後に引き渡しを行います。
引き渡し日当日は、不動産に関わる書類や鍵を渡して完了です。引き渡し完了の証明として「引渡確認書」などを発行するケースもあります。また、売り先行であれば、新居が見つかるまで仮住まいを探しておかなければなりません。実家やマンスリー賃貸マンションなど、事前に決めておきましょう。

住み替え先の戸建てを探して売買契約を結ぶ

住み替え先の戸建てを探して購入物件の売買契約を結びます。戸建てを選ぶ際は、さまざまな側面から総合的に判断することが大切です。たとえば、どれだけ性能に優れた物件でも、住みにくい環境のなかにある物件であれば、住み替えで満足感を得にくいでしょう。逆に、内見時に内装や間取りがイメージと異なると感じても、住み替え後のリフォームや家具の配置を工夫することで理想に近づけることは可能です。希望にぴったり当てはまる住み替え先がすぐに見つかることはなかなかありません。短い期間で住み替え先を見つけるポイントは、「変えられそうなところ」「変えられないところ」を検討することです。

マンションの売却から住み替え先の戸建てがすぐに決まれば、引越しや仮住まいの費用を最小限に抑えられます。しかし、マンションから戸建てへの住み替えをスムーズに行えないケースも出てくるでしょう。マンションを売却する不動産仲介会社は、住み替え先の新居についてもトータルで相談できると安心です。

マンションから戸建て住み替えでよくある不安

マンションから戸建て住み替えでよくある不安を解説します。不安や疑問を解消してから、住み替えの準備を進めていきましょう。

1.マンションの住宅ローンが残っているが、住み替え可能?

結論からいえば、マンションの住宅ローンが残っている場合でも戸建てへの住み替えは可能です。原則として、住宅ローンの残債があれば抵当権を抹消する必要があります。マンションを売却した金額で、住宅ローンの残債を返済して、抵当権を抹消します。

マンションの売却額でローンを返済できない場合は、オーバーローンとなり抵当権を抹消できません。自己資金でもローン返済ができないと、戸建てへの住み替え自体が難しくなります。しかし、抵当権の抹消が難しいケースでも、住み替えローンなどの活用で住み替えが可能です。転勤や転職などで早急な住み替えを迫られている方でも安心でしょう。

住み替えローンとは、住宅ローンの残債と新居の購入資金をまとめて借り入れできるローンのことです。支払いが一本化されて二重ローンを防げるのがメリットですが、一般的な住宅ローンと比べて金利が高い傾向にあります。借入金額も高額になり、毎月の返済額による負担も大きくなるでしょう。住み替えローンを活用する際は、資金計画を立て直すことが大切です。住み替えローンの詳細はこちらで解説しています。

2.売り先行と買い先行どちらがよい?

一般的には、マンションを売却後に住み替え先の戸建てを購入する「売り先行」がほとんどです。しかし、住み替え先の戸建てを先に購入する「買い先行」とどちらが良いのは、それぞれの方法のメリット・デメリットを理解したうえで、自分に合った方法を選ぶことが大切です。

売り先行のメリット・デメリットは以下のとおりです。

売り先行のメリット 売り先行のデメリット
・資金計画を立てやすい
・余裕を持って買い手と交渉できる
・仮住まいが必要となることが多い ・新居の購入を急いで進めてしまう

資金計画について、事前に明確にできるのはメリットです。また、新居を決めていなければ「いつまでに売ろう」と売却を急がずに済みます。一方で、マンションの売却後に住み替え先が決まっていなければ、仮住まいを用意しなければなりません。新居の購入を急いで進めがちになることもデメリットです。

買い先行のメリット・デメリットは以下のとおりです。

買い先行のメリット 買い先行のデメリット
・新居探しに時間をかけられる
・仮住まいが不要
・二重ローンになる可能性がある
・売却を急ぐ必要がある

買い先行は急がずに、新居探しに時間をかけられるのがメリットです。予算に合った理想の住まいを探しやすいでしょう。一方で、一時的にでも二重ローンになる場合があるため、マンションの売却に焦りを感じてしまいます。売却を急ぐことにより、売却額を妥協せざるを得なくなることがデメリットです。

3.マンションと戸建ての固定費はどちらのほうが高い?

不動産は購入時だけでなく、その後も維持費がかかります。マンションと戸建てで共通する固定費は「固定資産税」と「都市計画税」です。都市計画税は市町村によって課税されないところもありますが、固定資産税は不動産の名義人が毎年納めなければなりません。戸建ては建物部分の資産価値が下がりやすいことから、マンションと比べて安くなる傾向にあります。また、新築物件は一定期間(戸建ては3年間、マンションは5年間)建物の固定資産税が安くなる軽減措置が設けられています。

マンションのみ固定で支払いが必須なのが「管理費」と「修繕積立金」です。管理費とは、マンションの共用部分の維持・管理のために使われます。修繕積立金は10年前後に一度のマンションの大規模な修繕に備えるためのお金です。住む人のニーズや資産価値の維持向上のために共用部分の修繕にも使われます。首都圏中古マンションの平均月額管理費は1戸あたり12,321円、修繕積立金は11,164円です。

戸建ては毎月固定で修繕費を支払う必要はありませんが、マンションと同様に建物は経年劣化をしていきます。将来を見据えて修繕費の積み立てをしておくと安心です。戸建ての修繕費は、新築から30年間で400~800万円程度かかるといわれています。修繕費用は経年劣化の程度や使用されている素材、維持管理状況によって幅があります。少しでも修繕費用を抑えるためにも、こまめな日々のメンテナンスや業者による保守・点検を行うことが重要です。

参考元:東日本不動産流通機構「首都圏中古マンションの管理費・修繕積立金(2021年度)

マンションから戸建てに住み替えた方の事例

マンションから戸建てへの住み替えは人生のなかでも大きな決断でしょう。ここでは、過去に住み替えを行った経験者の事例を紹介します。

事例1 子育て環境の改善

マンションから戸建へ住み替えをしたA様は、お子さまが3人の5人家族です。3LDKのマンションに住まわれていましたが、お子さまの習い事や受験などを考慮して住み替えを決断されたそうです。当初は新築マンションを探されていましたが、自宅でも気兼ねなく習い事の練習ができるようにと戸建て探しに急遽方向転換します。これまでも、マンションで練習をするたびに、階下に迷惑になっていないかが心配だったことがきっかけとのことです。

時間をかけてタイミングを見計らってマンションを売却する予定でしたが、途中で希望する物件の購入が決まり、本格的な売却活動を開始します。いくつか内見も入りますが、成約には至らず焦りを感じ始めたそうです。不動産会社と密なコミュニケーションを図りながら売却活動を進めた結果、新居の契約から約3ヶ月後にマンションの売却が完了します。売却価格も時勢を読みながら設定することで、納得できる売却価格で成約できたとのことです。

不動産の売買は「信頼できる担当者と納得いくまで話し合ってコミュニケーションをとるのが大事」と話されます。売り手は高く売りたい、買い手は安く買いたい、お互いに納得できる価格やタイミングは一般消費者だけではなかなか上手くいきません。市場に熟知したプロフェッショナルの意見を参考にしながら、並走して住み替えの準備を進めることが大事だとわかる良い事例です。

事例2 家族が増える・テレワークスペースの確保

マンションから戸建てへ住み替えをしたB様は、お子さまが2人の4人家族です。
第二子が誕生し、子どもがのびのびと遊べるスペースや収納が必要となったことで、住み替えを検討し始めます。もともとは2LDKのマンションに住んでいましたが、将来的な戸建てへの住み替えを考えていたそうです。お子さまが小学校に入学するタイミングなどいろいろ見計らっていました。しかし、仕事がテレワークになり、住まいに対する意識が高まったこともきっかけで、早い段階での住み替えを実行されました。

マンションの売却査定を複数社に依頼し、そのなかで一番高い査定価格を出してくれた不動産会社と媒介契約を締結します。しかし、担当者の強気な姿勢とは裏腹に、市場価格より相場が高く販売開始から3ヶ月経っても手ごたえがなかったそうです。そこで、別の不動産会社に変更して売り出し価格などもすべて見直してみることにします。最初は「マンションに魅力がないのかな」と悩まれていたB様ですが、不動産会社を変更して約2ヶ月後にマンションの売却が完了します。また、住み替え先の戸建ても同じ不動産会社からいくつか提案をもらい、希望する物件に出会えたそうです。

マンションの売却は少しでも高く売りたいという気持ちが先行してしまいがちです。しかし、市場価格なども考慮したうえで売り出し価格を設定する必要があります。「査定額が高かったから」だけで決めるのではなく、どのような売り方をするのかや担当者との相性も見極めながら決めましょう。

戸建てへの住み替えは適切なアドバイスをもらえるパートナーを

上記で述べてきたように、住み替えは住んでいる家の売却に始まり、新居となる戸建て住宅の購入や建築、設計やリフォーム、資金計画など限られた時間の中でやるべきことが非常に多くなります。こうした状況で、スムーズに住み替えを進めるためには適切なアドバイスをしてくれるパートナーを見つけることが重要といえるでしょう。

三菱地所ハウスネットでは、住み替えを検討されているお客さま1人ひとりに寄り添ったサービスをご用意しております。戸建てへの住み替えをご検討されている方はぜひお気軽にご相談ください。

この記事を監修した専門家

高野友樹

高野友樹株式会社髙野不動産コンサルティング代表取締役/株式会社アーキバンク取締役COO
公認不動産コンサルティングマスター、相続対策専門士、宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士。
不動産会社にて仲介、収益物件管理に携わった後、国内不動産ファンドにてAM事業部マネージャーとして従事。
2014年、株式会社髙野不動産コンサルティングを創業。

掲載記事の内容は制作時点の情報に基づきます。

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