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不動産用語集

建替え参加の催告(たてかえさんかのさいこく)

分譲マンションなどの区分所有建物について、区分所有者数の5分の4以上かつ議決権の5分の4以上の賛成により、建物を取り壊し、新たな建物を新築することを決議することができる(詳しくは「建替え決議」へ)。

この決議がなされた場合に、決議に賛成しなかった区分所有者が、建替えに参加する意思があるかどうかを確認する手続きとして「建替え参加の催告」という手続きが用意されている。
その概要は次のとおりである。

1.建替えが決議されたときは、集会の招集者(理事長)は、決議に賛成しなかった区分所有者に対し、建替えに参加するか否かを書面で催告しなければならない。
2.この催告を受けた区分所有者は、催告を受けた日から2ヵ月以内に回答しなければならず、不参加を回答した者(および回答しなかった者)は、建替えに不参加となる。
3.上記の催告の回答期間の満了の日から2ヵ月以内に、建替え参加者等は、建替え不参加者に対して、建物の区分所有権および敷地利用権を「時価」で売り渡すように請求することができる。
4.ただし、建替え決議の日から2年以内に建物の取壊しの工事に着手しない場合には、建替え不参加者で建物の区分所有権および敷地利用権を売り渡した者は、6ヵ月以内にこれらの権利を買い戻すことを請求することができる(なお、工事着手の遅延に正当な理由があるときはこの限りでない)。

こうした手続きにより、不参加者の権利を保護すると同時に、不参加者が建替えから早期に離脱することを促し、建替え手続きの円滑化が図られている。

用語解説

区分所有建物

区分所有建物とは、構造上区分され、独立して住居・店舗・事務所・倉庫等の用途に供することができる数個の部分から構成されているような建物のことである。

区分所有建物となるためには次の2つの要件を満たすことが必要である。

1.建物の各部分に構造上の独立性があること
これは、建物の各部分が他の部分と壁等で完全に遮断されていることを指している。ふすま、障子、間仕切りなどによる遮断では足りない。

2.建物の各部分に利用上の独立性があること
これは、建物の各部分が、他の部分から完全に独立して、用途を果たすことを意味している。例えば居住用の建物であれば、独立した各部分がそれぞれ一つの住居として使用可能であるということである。

上記1.と2.を満たすような建物の各部分について、それぞれ別個の所有権が成立しているとき、その建物は「区分所有建物」と呼ばれる。区分所有建物については、民法の特別法である区分所有法が適用される。

代表的なものとしては分譲マンションが区分所有建物である。しかし分譲マンションに限らず、オフィスビル・商業店舗・倉庫等であっても、上記1.と2.を満たし、建物の独立した各部分について別個の所有権が成立しているならば区分所有建物となる。

なお区分所有建物では、建物の独立した各部分は「専有部分」と呼ばれる。
また、この専有部分を所有する者のことを「区分所有者」という。

廊下・エレベータ・階段などのように区分所有者が共同で利用する建物の部分は「共用部分」と呼ばれ、区分所有者が共有する。

また建物の敷地も、区分所有者の共有となる(ただし土地権利が借地権である場合には「準共有」となる)。このとき区分所有者が取得している敷地の共有持分は「敷地利用権」と呼ばれる。

従って区分所有建物においては、区分所有者は、専有部分の所有権、共用部分の共有持分、敷地の共有持分という3種類の権利を持っていることになる。

議決権(区分所有法における~)

区分所有法の第39条によれば、管理組合の集会において通常の議案を議決する場合には、「区分所有者の過半数」かつ「議決権の過半数」の賛成で可決することができる(「普通決議」「特別決議」参照)。

ここでいう「議決権」とは、原則として各区分所有者の専有部分の割合を指している(区分所有法第38条)。
例えば、ある区分所有建物の専有部分の面積の合計が1,000平方メートルの場合に、ある区分所有者の専有部分の面積が70平方メートルであるならば、その区分所有者の議決権は「1,000分の70」となるのが原則である(区分所有法第38条・第14条第1項)。

ただし管理規約の定めによって、これとは異なる割合で、議決権を定めることも可能である(区分所有法第38条)。

建物

民法では、土地の上に定着した物(定着物)であって、建物として使用が可能な物のことを「建物」という。

具体的には、建築中の建物は原則的に民法上の「建物」とは呼べないが、建物の使用目的から見て使用に適する構造部分を具備する程度になれば、建築途中であっても民法上の「建物」となり、不動産登記が可能になる。

建替え決議

区分所有建物を建て替えることを決める決議をいう。

分譲マンションのような区分所有建物について、建物が著しく老朽化した場合や地震による大きな被害を受けた場合などには、建物を元の状態に戻すことが難しいケースや、経済的に見て建物を元の状態に戻すよりも建物全部を建て替えるほうがメリットの大きいケースがある。
このため、区分所有法の規定では、区分所有者数の5分の4以上の賛成と議決権の5分の4以上の賛成による決議がある場合には、建物を取り壊し、新しい建物を新築することを可能にしている。この決議が建替え決議である。

建替え決議については、区分所有者全員に建替え計画を周知し、理解を促すために、次のような手続きが必要である。

1.建替え決議のための管理組合の集会を開くには、招集者(通常は理事長)は、その集会の日の少なくとも2月前までに集会の開催を区分所有者に通知しなければならない。
2.上記1.の通知においては、招集者は「建替えを必要とする理由」、「建替えをしないときに建物の効用を維持(または回復)するのに要する費用の額と内訳」などの事項を通知しなければならない。
3.上記2.の通知事項について、招集者は、その集会の日の少なくとも1月前までに区分所有者に対する事前の説明会を開催して、説明しなければならない。
4.建替えを決議する管理組合の集会では、新たに建築する建物の設計の概要・費用の概算額・費用の分担なども併せて決議する必要がある。
5.区分所有者数および議決権の各5分の4以上の賛成により、区分所有建物の建替えを決議する(この決議要件の詳細については「建替え決議の要件」を参照のこと)。

なお、建替え決議が可決された場合には、建替えに参加する区分所有者等は、参加しない区分所有者に対して、その権利を売り渡すよう請求することができる。これは、建替えを円滑に進めるために設けられた制度である(詳しくは「建替え参加の催告」へ)。

区分所有者

分譲マンションのように独立した各部分から構成されている建物を「区分所有建物」という。

この区分所有建物において、建物の独立した各部分のことを「専有部分」という。

区分所有者とは、この専有部分を所有する者のことである(詳しくは「区分所有建物」参照)。

催告

相手に対して一定の行為を要求することをいう。

催告をして相手方が応じない場合に、一定の法律効果が生じるという意味がある。

大きく、債務者に対して債務の履行を請求すること、無権代理者等の行為を追認するかどうか確答を求めることの2つの場合がある。例えば、債務の履行を催告すれば、時効の中断、履行遅滞、解除権の発生などの、追認の催告は、場合に応じて、追認、取消しまたは追認の拒絶とみなされるなどの法律効果に結びつく。

口頭による催告も法律上有効であるが、確実を期すためには証拠力の強い方法によるのが望ましい。

区分所有権

分譲マンションのように独立した各部分から構成されている建物を「区分所有建物」という。

この区分所有建物において、建物の独立した各部分のことを「専有部分」という。

区分所有権とは、この専有部分を所有する権利のことである(詳しくは「区分所有建物」参照)。

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