地盤調査|不動産用語集
地盤調査(じばんちょうさ)
地盤の性質を把握するための調査。建物基礎などの設計・施工や根切り工事の施工のために実施される。
建物基礎は、建物に作用する荷重および外力を安全に地盤に伝え、地盤の沈下また変形に対して構造耐力上安全なものとしなければならないとされているが、地盤調査は、この条件を満たすために必要な調査である。特に、地盤の許容応力度および基礎杭の許容支持力は、一定の方法による地盤調査の結果に基づいて定めなければならない。
調査事項は、成層状態、層の強度、圧縮性、透水性、地下水の状況などで、調査によって、地盤の許容応力度、基礎杭の許容支持力、地盤液状化の可能性などが明らかになる。
調査方法は、ボーリング調査、貫入試験、載荷試験、物理探査などがある。
用語解説
基礎(建物の~)
建物の荷重を地盤に伝えるための構造のこと。
直接基礎と杭基礎の2種類に分かれる。
直接基礎には、独立基礎(独立フーチング基礎)、布基礎(連続フーチング基礎)、べた基礎などの種類がある。
液状化(地盤の~)
地震の際に地盤が液体状態となる現象をいう。
水分をたくさん含んだ砂質の地盤で発生する。
地震による強い振動によって砂粒の間にある水分の圧力(間隙水圧)が高まり、砂粒の動きが自由になるために生じる。その結果、地上構造物の沈下や倒壊、地中構造物の浮き上がり、地盤の水平方向への移動(側方流動)、水と砂の吹き上げ(噴砂)などが起きる。
新潟地震(1964)でその発生が確認され、その後、阪神・淡路大震災(1995)や新潟県中越地震(2004)でも発生した。また、東日本大震災(2011)では、千葉県浦安市をはじめ広範囲に発生し、大きな被害をもたらした。
なお、液状化あるいはそれによる被害を防ぐための工法が開発されている。