破風|不動産用語集
破風(はふ)
屋根の妻(山形に合わさった屋根の端にできる面)となる三角形の壁面に取り付けられた厚い装飾板またはその三角形部分。城郭、社寺などの建築物においては、短い屋根と三角形の部分を独立した構造体として組み込む場合があるが、これも「破風」といわれる。
切妻屋根の切妻破風、入母屋屋根の妻上方の入母屋破風、屋根の平斜面(流れ)に取り付ける千鳥破風、丸く盛り上がる曲線形の唐破風など、形や取り付け方によっていくつかに分類される。
なお、破風の頂点から垂れ下がる彫刻物を「懸魚(けぎょ)」という。
関連用語
- 妻入り
- 二つの屋根面が山の形に合わさった側(「妻」という)に出入り口がある建物構造。これに対して、妻と直角をなす側(「平」という)に出入り口がある構造を「平入り」という。

用語解説
屋根
建物の上部に設ける覆い。屋根は、雨露、風雪、寒暑を防ぐために設けられ、建築構造の一部となる。
屋根の形には、二つの面が棟で山型に合わさる「切妻屋根」、山型の二面とその両端を斜めに切る二面で構成する「寄棟屋根」、傾斜した四つの面が頂点で合わさる「方形屋根(ほうぎょうやね)」、一つの傾斜面の「片流れ屋根」、水平面の「陸屋根(ろくやね)」、切妻屋根の両端に傾斜面を付加した「入母屋屋根(いりもややね)」などがある。
屋根材としては、粘土瓦、セメント瓦(プレスセメント瓦、コンクリート瓦)、スレート(化粧スレート、天然スレート)、金属(銅、トタン、ガルバリウム鋼板等)が用いられるほか、陸屋根の屋根材には、アスファルト、モルタル、防水シート等の防水材が使用される。また、古民家のなかには茅や藁を用いるものもある。
なお、屋根を仕上げることを「葺く」といい、屋根を「瓦葺」「スレート葺」「茅葺」などに分ける場合もある。
建築物
建築基準法では「建築物」という言葉を次のように定義している(建築基準法第2条第1号)。
これによれば建築物とは、およそ次のようなものである。
1.屋根と柱または壁を有するもの
2.上記に付属する門や塀
3.以上のものに設けられる建築設備
上記1.は、「屋根+柱」「屋根+壁」「屋根+壁+柱」のどれでも建築物になるという意味である。
なお、地下街に設ける店舗、高架下に設ける店舗も「建築物」に含まれる。
入母屋屋根
屋根形式の一つで、上部が切妻屋根(両側に勾配のある屋根)、下部が寄棟屋根(四方に勾配のある屋根)の形のもの。