不動産担保ローン(ふどうさんたんぽろーん)
不動産を担保にした融資。不動産の保有者に対し、保有している不動産を担保に資金を融資する仕組みで、原則として資金の使途は問わない。
不動産担保ローンは、事業資金の調達のために広く活用されている。また、リバースモーゲージも不動産担保ローンである。
なお、住宅ローンも広い意味では不動産担保ローンに含まれるが、資金の使途は住宅の建設・改修に限られ、担保にするのは融資した資金を用いて建設・改修する住宅である。不動産担保ローンと住宅ローンは、異なる仕組みとして理解しなければならない。
用語解説
不動産
不動産とは「土地及びその定着物」のことである(民法第86条第1項)。
定着物とは、土地の上に定着した物であり、具体的には、建物、樹木、移動困難な庭石などである。また土砂は土地そのものである。
住宅ローン
個人に対する住宅資金の融資をいう。
主として民間の金融機関が担っているが、その円滑な実施などのため、(独)住宅金融支援機構(住宅金融公庫の廃止後、その機能の一部を引き継いだ組織)と連携することが多い。また、年金基金、共済組合などが融資する場合もある。
融資の期間、利率(固定金利か変動金利かを含めて)などの条件は、金融機関によって異なるほか、借入者の属性や状況等、金融機関との取引の状況に応じて多様である。その選択のために、借入と償還をさまざまにシュミレーションできるサービスも提供されている。
住宅ローンの実施に際しては、通常、融資対象となる住宅に担保権が設定されるほか、連帯保証人を求められることが多い。また、住宅販売会社が提携金融機関の融資を斡旋する場合もある(提携住宅ローン)。
なお、住宅ローンの負担軽減のための税制上の優遇措置(住宅ローン減税)があるほか、住宅ローン債権がSPCなどに譲渡され証券化される例も増えてきている。