給与所得控除|不動産用語集

給与所得控除(きゅうよしょとくこうじょ)

所得税の課税において、給与収入金額から一定の額を控除することをいう。

事業収入、不動産収入などに対する課税に当たっては、収入を得るために必要となった経費(必要経費)を差し引くことができる。しかし、給与収入については、必要経費の算定が困難である。そこで、その代わりとして、給与収入から一定の金額を控除する方法が採用されている。

給与所得控除の額は、給与収入に応じて、収入額が多くなるに従って控除額が少なくなるよう段階的に定められている。

なお、通勤費、転居費、研修費、資格取得費、帰宅旅費、一定の勤務必要経費が定められた額を超えるときには、確定申告によりその超える部分の金額をさらに差し引くことができる(給与所得者の特定支出控除)。

関連用語

給与所得
給与によって得る所得をいい、所得税課税の対象となる所得の種類の一つである。給与とされるのは、俸給、給料、賃金、歳費、賞与や、これらの性質を有する給付である。

給与所得額は、原則として、給与収入額から給与所得控除額を控除した残額であり、所得税はこれに対して課税される。

つまり、原則として、
「給与所得課税額=(給与収入額−給与所得控除額)×税率」
である。

なお、給与所得額は、源泉徴収票の「給与所得控除後の金額」の欄に記載されている。
所得控除
所得税の計算において、所得から差し引くことができるさまざまな控除のこと。

所得控除には、社会保険料控除、生命保険料控除、損害保険料控除、配偶者控除、配偶者特別控除、扶養控除、基礎控除、医療費控除などがある。 給与所得者の場合には次の計算によって課税総所得金額が計算される。
「給与収入 - 給与所得控除 - 所得控除 = 課税総所得金額」

この課税総所得金額に所得税率を掛けることにより、所得税額が算出される。
源泉徴収票
正式名称は「給与所得の源泉徴収票」。
雇用者が、毎年1月初めに給与所得者に渡す書面である。 この源泉徴収票の「支払金額」の欄には、給与収入が記載される。
また、給与収入から給与所得控除を差し引いた残額(給与所得)は「給与所得控除後の金額」の欄に記載される。
給与収入から給与所得控除を差し引き、さらに各種の所得控除を差し引いた残額は「所得控除後の金額」の欄に記載される。 なお「源泉徴収税額」は、給料や賞与からすでに差し引かれた源泉徴収の額の1年間の累計金額(年末調整を終了した後の累計金額)である。  

用語解説

給与収入

給与所得者が雇用者から受ける給料、賞与等の支払額の総額のこと。この額は、源泉徴収票の「支払金額」の欄に記載されている。

なお、雇用者から受ける金銭であっても、通勤手当(月額10万円まで)、旅費などは、給与収入から除外されている。

不動産収入

不動産収入とは、家賃収入、管理費収入、共益費収入、礼金収入、駐車場使用料収入などのことである。

不動産の貸付けから発生する収入は、所得税法においては、事業収入ではなく、不動産収入に分類されることとなっている。

従って、個人が賃貸住宅や駐車場を経営している場合には、不動産収入が発生し、不動産所得を得ていることになる。

ただし、退去の際に全部または一部を返還するような金銭(敷金・保証金)については、返還しない部分だけが不動産収入に加算される。

給与所得控除

所得税の課税において、給与収入金額から一定の額を控除することをいう。

事業収入、不動産収入などに対する課税に当たっては、収入を得るために必要となった経費(必要経費)を差し引くことができる。しかし、給与収入については、必要経費の算定が困難である。そこで、その代わりとして、給与収入から一定の金額を控除する方法が採用されている。

給与所得控除の額は、給与収入に応じて、収入額が多くなるに従って控除額が少なくなるよう段階的に定められている。

なお、通勤費、転居費、研修費、資格取得費、帰宅旅費、一定の勤務必要経費が定められた額を超えるときには、確定申告によりその超える部分の金額をさらに差し引くことができる(給与所得者の特定支出控除)。

確定申告

確定申告とは、所得を申告するために、税務署に備え付けられている「確定申告書」という書面に必要事項を記入して、住所地の税務署に提出することを指す。

一般の勤労者の場合は、毎月の給料と賞与から所得税が自動的に源泉徴収され、さらに年末調整によって所得税の納税が完了する。
従って通常は、一般の勤労者は所得税の納税について確定申告を自ら行なう必要はない。

しかし、住宅ローン控除を1年目に受ける場合、給与を2ヵ所以上から受けている場合、医療費控除を受ける場合などには、勤労者が自ら住所地の税務署に出向いて、またはインターネットサイトから確定申告を行なう必要がある。

確定申告書の記入は一般の個人には非常に難しい。そこで確定申告の時期には、各税務署の中で、地元の税理士会に所属する税理士たちが無償で個人の相談に乗り、確定申告書の記入を無償で代行している。

確定申告は、毎年2月16日から3月15日までに行なうこととされている。ただし、所得税の還付を受ける場合には、2月16日以前でも確定申告を行なうことができる。

なお、不動産の貸付けによる所得(不動産所得という)がある個人は、必ず確定申告を行なう必要がある(詳しくは「青色申告」、「白色申告」へ)。

キーワードから探す

頭文字から探す