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不動産用語集

屋外広告物法(おくがいこうこくぶつほう)

屋外広告物を取り締まるため、1949(昭和24)年に制定された法律。最近、景観法の創設に伴って、屋外広告も良好な景観の形成に影響を与えるという観点により、2004(平成16)年6月に大幅改正された(改正法の施行は2004(平成16)年12月より)。

屋外広告物法では、立看板、広告旗(いわゆる「のぼり」)、広告看板、広告塔などを「屋外広告物」と規定している(第2条)。

また、屋外広告物の表示・屋外広告物を掲出するための物件の設置を行なう営業のことを「屋外広告業」と呼び(第2条)、この営業を登録制としている(第9条)。

都道府県・指定都市・中核市・景観行政団体である市町村は、良好な景観または風致を維持するために必要があると認めるとき等においては、第一種低層住居専用地域第二種低層住居専用地域第一種中高層住居専用地域第二種中高層住居専用地域、美観地区、風致地区または伝統的建造物群保存地区景観地区などの地域において、屋外広告物の表示・掲出を、条例で禁止することができる(第3条)。

また、都道府県・指定都市・中核市・景観行政団体である市町村は、良好な景観または風致を維持するために必要があると認めるとき等においては、屋外広告物の表示・掲出を条例で知事・首長の許可制とすることができる(第4条)。さらに、屋外広告物の基準を条例で定めることができる(第5条)。

このような屋外広告物条例に違反した屋外広告物については、知事・首長は、相当の期限を定めて、除却を命令することができる(第7条)。
ただし、立看板・のぼり等については、簡易除却制度が設けられており、知事・首長が通知・公告なしに立看板・のぼり等を即時撤去することができる。

用語解説

景観法

良好な景観の形成を促進するための施策を定めた法律で、2004年6月に公布、同年12月から施行された。

この法律は、都市部だけでなく農村部等も対象にして、地域の個性を反映した柔軟な規制等によって景観の形成を図るための制度を定めており、景観に関する基本法とされる。

景観法に規定されている主な制度としては、

1.景観行政を担う主体としての景観行政団体
2.景観計画区域の指定、景観計画の策定、それにもとづく建築等の届出、デザイン・色彩に関する勧告・変更命令など
3.都市計画による景観地区の指定、建築等のデザイン・色彩、高さ等の総合的な規制、景観認定制度など
4.住民合意による景観協定
5.景観重要建造物・樹木の指定・保全

などがある。

立看板

容易に移動させることができる状態で立てられ、または工作物等に立てかけられている看板のこと。またその看板を支える台なども立看板に含まれる。

立看板は、店舗の宣伝や不動産物件の告知のために屋外に掲出されることが多いが、近年では立看板に対する法規制が強化されているので注意が必要である(広告旗(いわゆるのぼり)についても同様)。

屋外広告物法に基づく都道府県・市町村の屋外広告物条例では、立看板の禁止区域や許可区域を設けている場合がある。また同じく屋外広告物条例では、立看板の大きさや設置方法を規制している場合がある。

このような屋外広告物条例に違反し、しかも管理されずに放置されていると認められた場合、立看板は、予告なしに即時撤去できる扱いとなっている(屋外広告物の簡易除却制度)。

なお従来は、このような即時撤去の対象となる立看板は「木枠に紙張りもしくは布張りをし、またはベニヤ板、プラスチック板その他これに類するものに紙をはったもの」と定義されていた。
つまり、木枠の立看板、ベニヤ板・プラスチック板に紙張りの立看板だけが簡易除却制度の適用対象だったのである。
しかし、改正屋外広告物法の2004(平成16)年12月の施行により、「ベニヤ板・プラスチック板に直接塗装または印刷した立看板」も簡易除却制度の対象に含まれることになった。これにより、すべての立看板が簡易除却の対象となったことに注意したい。

景観行政団体

景観法に基づき行為規制等の権限を行使する都道府県・市町村のこと。具体的には、都道府県、指定都市、中核市を指す。

ただし、指定都市・中核市以外の市町村であっても、都道府県に代わって、景観計画、景観重要建造物、景観重要樹木、景観協定、景観整備機構の事務を処理することにつき都道府県とあらかじめ協議した市町村であれば、景観行政団体となる(景観法第7条第1項)。

第一種低層住居専用地域

都市計画法(9条)で「低層住宅に係る良好な住居の環境を保護するため定める地域」と定義されている。

この用途地域では、建ぺい率の限度は30%から60%の範囲内(10%きざみ)で都市計画で指定され、容積率の限度は50%から200%の範囲内(6種類)で都市計画で指定される。

また良好な住環境を確保するため、建築物の高さが10m(または12m)以下に制限されていることがこの用途地域の大きな特徴である。これを「絶対高さの制限」と言う。なお制限が10m・12mのいずれになるかは都市計画で定められている。
この用途地域では次のような用途規制が行なわれている。

(建築できるもの)
1.住宅、共同住宅、寄宿舎、下宿、図書館
2.幼稚園、小学校、中学校、高校、公衆浴場、老人ホーム

(建築できないもの)
1.大学、専修学校、病院
2.店舗
3.事務所
4.工場
5.ホテル・旅館
6.遊戯施設・風俗施設
7.自動車教習所
8.倉庫業の倉庫

第二種低層住居専用地域

都市計画法(9条)で「主として低層住宅に係る良好な住居の環境を保護するため定める地域」と定義されている。
この用途地域では、建ぺい率の限度は30%から60%の範囲内(10%きざみ)で都市計画で指定され、容積率の限度は50%から200%の範囲内(6種類)で都市計画で指定される。

また良好な住環境を確保するため、建築物の高さが10m(または12m)以下に制限されていることがこの用途地域の大きな特徴である。これを「絶対高さの制限」という。なお制限が10m・12mのいずれになるかは都市計画で定められている。
この用途地域では次のような用途規制が行なわれている。

(建築できるもの)
1.住宅、共同住宅、寄宿舎、下宿、図書館
2.幼稚園、小学校、中学校、高校、公衆浴場、老人ホーム
3.店舗(日用品販売店舗、喫茶店、理髪店等のみ)
4.2階以下で作業場の面積が50平方メートル以下のパン屋等の工場

(建築できないもの)
1.大学、専修学校、病院
2.上記に挙げたもの以外の店舗
3.事務所
4.上記に挙げたもの以外の工場
5.ホテル・旅館
6.遊戯施設・風俗施設
7.自動車教習所
8.倉庫業の倉庫

第一種中高層住居専用地域

都市計画法(9条)で「中高層住宅に係る良好な住居の環境を保護するため定める地域」と定義されている。
この用途地域では、建ぺい率の限度は30%から60%の範囲内(10%きざみ)で用途地域で指定され、容積率の限度は100%から500%の範囲内(6種類)で都市計画で指定される。
この用途地域では次のような用途規制が行なわれている。

(建築できるもの)
1.住宅、共同住宅、寄宿舎、下宿、図書館
2.幼稚園、小学校、中学校、高校、大学、専修学校、病院、公衆浴場、老人ホーム
3.店舗(日用品販売店舗、喫茶店、理髪店、物品販売店舗、飲食店、銀行など)
4.2階以下で作業場の面積が50平方メートル以下のパン屋等の工場

(建築できないもの)
1.上記に挙げたもの以外の店舗
2.事務所
3.上記に挙げたもの以外の工場
4.ホテル・旅館
5.遊戯施設・風俗施設
6.自動車教習所
7.倉庫業の倉庫

第二種中高層住居専用地域

都市計画法(9条)で「主として中高層住宅に係る良好な住居の環境を保護するため定める地域」と定義されている。
この用途地域では、建ぺい率の限度は30%から60%の範囲内(10%きざみ)で都市計画で指定され、容積率の限度は100%から500%の範囲内(6種類)で都市計画で指定される。
この用途地域では次のような用途規制が行なわれている。

(建築できるもの)
1.住宅、共同住宅、寄宿舎、下宿、図書館
2.幼稚園、小学校、中学校、高校、大学、専修学校、病院、公衆浴場、老人ホーム
3.店舗(2階以下かつ1,500平方メートル以下のものに限る。すべての業種が可能)
4.事務所(1,500平方メートル以下のものに限る)
5.2階以下で作業場の面積が50平方メートル以下のパン屋等の工場

(建築できないもの)
1.上記に挙げたもの以外の店舗
2.上記に挙げたもの以外の事務所
3.上記に挙げたもの以外の工場
4.ホテル・旅館
5.遊戯施設・風俗施設
6.自動車教習所
7.倉庫業の倉庫

風致地区

風致地区は「都市の風致を維持するために定める地区」である(都市計画法第9条)。

風致地区は、都市の内部にありながら公園・庭園・寺院・神社などを中心として緑豊かな環境が残っているエリアについて、環境の保護のために指定されることが多い。

風致地区では、地方公共団体の条例によって、建築物の高さ、建ぺい率などが厳しく規制され、緑豊かでゆとりのある環境が維持されている(都市計画法第58条)。

伝統的建造物群保存地区

伝統的建造物群とこれと一体をなしてその価値を形成している環境を保存するために、市町村が定める地区をいう。

例えば、城下町・宿場町・門前町などに残る歴史的な集落やまち並みが指定の対象となる。

伝統的建造物群保存地区は、都市計画区域内または準都市計画区域内においては都市計画法の地域地区として、それ以外の区域は条例によって定められる。

市町村は、条例により、伝統的建造物群保存地区の現状変更の規制等について定めることとなるが、その基準は政令の定めに従わなければならない。

規制等の基準を定める政令は、許可の対象となる行為を、「建築物その他の工作物の新築、増築、改築、移転又は除却」「建築物その他の工作物の修繕、模様替え又は色彩の変更でその外観を変更することとなるもの」「宅地の造成その他の土地の形質の変更」「木竹の伐採・土石の類の採取」「そのほか現状を変更する行為で条例で定めるもの」としている。

また、許可を与える基準については、許可対象となる行為をした後の伝統的建造物等の位置・形態等が伝統的建造物群の特性を維持していること、伝統的建造物以外の建築物等については、その位置・形態等が当該保存地区の歴史的風致を著しく損なうものでないこと、などとしている。

なお、伝統的建造物群保存地区のうち価値の高いものは、国が重要伝統的建造物群保存地区として選定している。

景観地区

都市計画によって定められる地域地区の一つで、市街地の良好な景観を形成するための地区をいう。

その指定要件等は景観法に規定されている。

景観地区内においては、建築物の形態意匠(デザイン・色彩など)が規制される他、条例によって、工作物の形態意匠の制限、建築物・工作物の高さ限度、壁面の位置等、開発行為等の規制を定めることができるとされている。この場合、形態意匠の規制については、各地区の事情に応じて多面的な基準を定め、その基準に基づいて審査・認定するという方法が採用されている。

なお、都市計画区域・準都市計画区域以外の区域では景観区域を定めることはできないが、条例によって景観区域に準じた規制をすることができるとされている(準景観地区)。

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